守れ!第一次産業
日本は食糧を海外に依存しすぎています。特に、農業の後継者不足が深刻です。今、何とかしなければ、気候変動による不作等で輸入国が輸出抑制をするようなことにでもなれば、たちまち日本人は飢え死にです。 さらに、今、政府は盛んに「TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)」参加に意欲を示しています。これは、加盟国間の経済制度、即ち、サービス、人の移動、基準認証などに於ける整合性を図り、高い水準の関税撤廃をめざしているもので、2015年までに協定国間の貿易において、工業品、農業品にかかわらず、例外品目の極めて少ない関税撤廃と貿易自由化の実現をめざしたFTA(自由貿易協定)を包括するEPA(経済連携協定)であるとされています。 今までは農作物や畜産品等は、高い関税をかけて守られてきましたが、TPPに参加することになれば、原則関税ゼロとなり、日本の農業に大きな影響が及ぶのは避けられません。 そのため、今でも日本の農業は衰退の一途をたどっている状況の中で、TPPの参加による関税完全撤廃となれば、壊滅的打撃を受けるのは目に見えています。このままでは、冒頭で述べたとおり、不測の事態が起こった場合、絶対に対応できません。 政府は、このTPPへの参加と日本農業の保護との両立をどう対応するのかが懸念されるところです。 しかし、全体の国益を考慮すれば、今、TPPに参加しなければ、資源のない日本はすぐに取り残されてしまうでしょう。そう考えれば、農業従事者が海外の農業品に負けないものを開発することで対抗できる良い機会と捉え、このTPPを逆手に利用して、国内での消費はもとより、海外の富裕層への購買意欲の向上を図り、輸出増加に繋げて発展してほしいと期待しています。